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アルバム「 AKARI 」全曲解説

歌は日々生まれて来ます。
日記のように、誰の為ともなく書き始め、声にして、何故か歌にすることで、モヤモヤとしていた想いがようやく外に出され、次のことを受け入れられる隙間がまた少しだけ生まれて来るんです。
歌となった想いは、誰かに届いてほしいという願いに変わります。 身勝手なものだなぁと思います。 そして、どうすれば届くんだろうという想いに変わり、曲として作られて行きます。 想いを分かり合えるメンバーとでなければ作り上げられず、形となるまでには大きなエネルギーがいることなのですが、今、それがやりたくて、生きているように想っています。 素晴らしいメンバーとめぐり逢い、このアルバムが生まれたことを幸せに思います。

ALBUM「AKARI」 / PLAYER

guitar & all arrangement & recording mix 米田勇也  keyboard 松下福寿 bass 憲生 drums 稲田渉   all songs written by 大橋剛             

1) Love is

人を好きになった時、「 あなたが私に変わっていく 」そんな気持ちを覚えることがあります。 1曲目をこの歌から歌い始めたのは、「人が人を想うこと」からこのアルバムが始まりたかったからです。「 余計な音を入れずに、シンプルに奏でよう 」、ピアノ、アコースティックギター、歌、とても原始的なアンサンブルで届けたかった一曲です。

2) HOW NICE

毎日、朝が来る、ってよくできたものだなぁといつも想います。いろんなことをリセットしてくれるタイミングを与えてくれてるように感じます。 何も言わず、「 さぁ どうぞ 」と朝が来る。 そんな風にこの曲がさらりと流れてくれればいい。そう話しながらアレンジを進めて行きました。 何も残らなくていいんです。 気分が変わるSWITCHになってくれれば。

3) 月見ル

この曲のでき始めは、「 君が切った 爪が張りついた空 」というフレーズからでした。三日月にも行かない月でしょうか、ポツンと空に張りついている月を見つけて。 その歌い出しからどうやって一曲になったのかよく思い出せませんが、サビまでのメロディーが一息に生まれたのを憶えています。ギターの勇也くんに聴かせると、「 アレンジが全部浮かびましたよ」と5分後に返信があり、語らずも完成していった一曲です。「 100人ライブ 」をやろうと決めていたライブハウスの店名、青山の「 月見ル 君思フ 」も歌詞の中に自然に入りこんできました。 福寿くんの奏でるピアノから始まり、音が重なっていくごとに、静かな夜の景色が浮かび上がって行った感動を忘れません。 月って不思議です。いつも何かを見守っているように見えます。

4) 静かなもの

2018年の秋にお亡くなりになられた樹木希林さん。その追悼のテレビ番組を見ながら、ふと、希林さんの顔を静止画にして作り始めた曲です。 「 愛する 」ってことを考える時、「 なにをしてあげることなんだろう 」「 どうすればいいんだろう 」といつも考えてしまいますが、希林さんのたたずまいにはその慌ただしさがありません。「 その人を想って、ただそこに立っている 。」そんな静かな姿。 相手に届くのか、自分は満たされているのか、、、そういう喧騒から少し離れて、「 私はこの人が好きなんです 」と言って微笑んでいるような静かな姿。 本当の胸の内は計り知れません。でも、そんな愛情というのもあるのだなぁと感じて、一つの曲が生まれました。  

5) 震えてるLION

いつの時代も、どんな人も、「 何をして生きて行けばいいのか 」という想いを胸に、深い森を歩き回っている気がしています。 怖さもあります。弱さもあります。 暗い森に囲まれて、静まり返ってしまいそうな時、自分に向かって吠えているLIONがいて、震えながらも胸を張って、野性的に吠えようとしているLIONがいて。 自分の中に生きているそんなLIONに、「 行こうぜ 」と手をさしのべている歌です。 つまりそれが、僕の想うロックです。

6) ビルの屋上で

ぼんやりと、でも確かに、この世界の未来に薄暗いものを感じます。 日々薄くなっていく空気を吸い込みながら、「まずいことになってきましたねぇ 」と苦笑いして、僕らは互いの顔を見合わせています。 残虐なニュースを眺めたあと、すぐにチャンネルを変えてお笑い番組で笑っています。 人間はとても豊かな優しさや、愛情を持った生き物ですが、強い欲望や、煩悩も握りしめています。どこか刹那的で、破滅的で、目の前の自分の幸せをとても大切にしている生き物です。 この頃、それはとても「 人間らしいこと 」なんだろうと思えるようになりました。 それが良いとか悪いとかではなく、そういう生き物である自分が常に矛盾を抱えながらこの世界で生きていて、大きな流れに運ばれているような感覚を覚えます。 答えは出ません。答えのないまま歌った一曲です。   

7) 明かりひとつ

生まれた家のすぐ目の前が海だったので、よく焚火をしていました。そのせいかこの頃、ゆらゆらと揺れる火の灯りが原風景のように頭に浮かんできます。 火は、消えてしまったように見えても、小さな火種が残っていて、それは、またゆらゆらと燃え出す時を待っているかのように熱を宿し続けています。 消してしまうこともたやすいのですが、やっぱり消えないように、木をくべながら、その明かりを見ていたいという想いにさせます。 火は、分け合うこともできます。照らすこともできます。あたためることもできます。 目の前のひと一人、照らして、あたためてあげられるような、そういう明かりをひとつ、灯しておきたいものだなと想っているのですが。

8) SUN RISE

今回の10曲の中で一番古くから歌っている曲です。出来上がったのは10年ほど前でしょうか、20代の頃歌を歌って生きていくことを夢見て、下北沢の安いアパートで見ていた空があって、あの頃の自分と大して何も変わっていない今の自分がいて、そんな自分にもう一度息を吹き込んだような一曲です。 後奏でフェイドアウトしていくギターソロは、レコーディングで3日間寝ずに作業していた勇也くんが「 今の気持ちを記録しておきたい 」とギターを持ち出し、弾き切ったテイクです。 20テイクは弾いたでしょうか! ギターソロに譜面などはありません。感情を音にするだけです。 疲れのピークの中、ちょうど陽が昇る朝、最後の1テイクに魂が宿って、OKとなりました。 握手。最高です。 「 SUN RISE 新しい朝、それは 今日かもしれない。」このフレーズは、いつも僕の心に刻んであるフレーズです。

9) 古い写真

僕にも家族がいます。 子供たちはいつの間にか生意気な顔をした青年となり、「 あの頃の自分 」がぼんやり重なって見えて来るようです。 何も教えてあげられた気がしません。何もわかってあげられた気がしません。 いつも頼りなく見えたのは、子供たちの方ではなく、僕の方だったのかもしれません。 只、母親の愛情は、毎日強くそこに在り、家族を繋いでいたことを、知ってくれる日が来たらいいと、それだけを願います。 曲が生まれてからしばらく寝かせておいた一曲です。ライブで歌うまでに時間がかかったのは、、、、なんででしょうか、よくわかりません!

10) 太陽のひとしずく

僕らはすでにものすごい確率の宝くじに当たっているんだと思っています。生まれてきたということが、もうすでに大当たりしていることだと思っています。頂けるものはこの世界です。 幕が開いて、「 こちらでございまーす!」と背中を押されたのがこの世界です。 何をすればいいのかは、いつもよくわかりません。日々いろんなことが巻き起こります。うまく眠れない夜もあります。 でも僕らがもらった命というものは、マグマのように熱くて強いものだと思っています。 その熱を、その灯りを、思い切り信じてみることが、生きていくということなんじゃないかと思っています。 この曲をどういう形でレコーディングしようか最後まで悩んだのですが、「 一発で録ろう 」と決めました。ギターの勇也くんと2人、スタジオに入っての1テイク。 大げさかもしれませんが、僕らはそういうことに「 今 生きてるな 」ということを感じます。 太陽のひとしずくがすべての人の胸に宿っていて、その確かな熱を感じられる瞬間を、一度でも多く味わうために生きて行けたら、幸せだと想っています。

「 AKARI 」

この10曲の中のどんな一言が、どんなメロディが、皆さんの中に灯って、ひとつのAKARIとなってくれるのかわからないのですが、僕は今僕の中にある灯りを、一曲ずつ、全10曲に灯しました。 聴いた頂けたら幸せです。

一緒にこの灯りを囲み、アルバムを作ってくれたメンバー、勇也くん、福寿くん、憲ちゃん、渉さん、ナオちゃん、坂爪さんに感謝いたします。

2020 / 4月  大橋 剛

 

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